南砺市特産の干し柿作りが最盛期を迎えている。同市土生新(はぶしん)(福光)の金山正尚(まさなお)さん(75)は昔ながらの柿ハサを使った天日干しを続けており、16日も朝の光が差し始めた早朝に作業に励んだ。
福光・城端地域の干し柿作りでは機械乾燥が主流となっており、かつて見られた柿ハサによるハサ干しをしているのは金山さんだけという。
金山さんは自宅横の田んぼに丸太などを使って幅約8メートル、高さ約4メートルの柿ハサを組み、雨よけに編んだ稲わらで覆っている。今月上旬から皮をむいてハサ干ししている。金山さんと妻の登代子さん(74)に後継者はいない。金山さんは「元気でいる間はハサ干しを続けたい」と話した。