福井県内を巡るツアーでミカン狩りを楽しむ県内の参加者。多彩なプランがシニア層の心をつかんでいる

福井県内を巡るツアーでミカン狩りを楽しむ県内の参加者。多彩なプランがシニア層の心をつかんでいる

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シニアに日帰りバスツアー人気 県内、顧客獲得へしのぎ

北日本新聞(2018年11月19日)

 仕事や子育てが一段落した県内のシニア層の間で、日帰りバスツアーが人気を集めている。手頃な価格で観光やグルメが楽しめる"お得感"が旅ごころをくすぐり、利用客の大半を60代以上が占める。高齢化が進み今後も市場の拡大が見込まれることから、県内の旅行会社は人気バスガイドを起用したり、「コケの名所巡り」など趣向を凝らしたプランを用意したりと、顧客獲得へしのぎを削っている。

 10月中旬、加越能バス(高岡市江尻)が運行した日帰りツアー「信州上田松(まつ)茸(たけ)山『二幸園』で食す松茸料理」は、平日出発にもかかわらず満席だった。乗客の大半は60代以上。価格は1人1万6千円と、1万円前後が主流のツアーでは高い方だが、旬の特産マツタケをふんだんに使った懐石料理が売りだ。夫と参加した高岡市中曽根の四柳(よつやなぎ)美千代さん(69)は「マツタケの味も量も大満足。感激した」と笑顔を見せた。福井でのミカン狩りなど北陸3県の味覚を売りにしたツアーも好評だ。

 同社の日帰りバスツアーは60代以上が7、8割を占める。日本海ツーリスト(砺波市太郎丸)は9割、新富観光サービス(富山市上野)も8割に上る。旅慣れた利用客が多く、各社はきめ細かな接客と商品開発に力を注ぐ。

 加越能バスは人気のベテランバスガイドを随行させ、飽きさせないトークで"おもてなし感"を演出。多喜慎二旅行センター長(63)は「研さんを重ねたガイドのアテンドにきっと満足してもらえる」と話す。新富観光サービスは客層を意識し、脂っこい料理は避けるなどの配慮をしているという。

 日本海ツーリストは多様なニーズに応えるツアーを企画。コケの穴場スポットを専任ガイドと巡るコースや、戸隠5社の御朱印を集める「歩くツアー」などを設ける。堀田信一社長(69)は「参加者数も売り上げも右肩上がり。成長が見込める」と期待する。

 最近は免許証を自主返納する高齢者が増えていることもあり、新富観光サービスの西出努次長(50)は「60代以上は運転に不安がある人もいる。目的地まで楽に行けるバス旅行を利用する傾向はさらに強まるのではないか」とみている。

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