輪島市輪島崎町の市無形民俗文化財「恵比須講祭(えびすこうまつり)」は20日、漁師町の同町で行われ、氏子から選ばれた裃(かみしも)姿の講番が、木彫りのえびす像を抱えて町内を巡り、住民が1年の豊漁や漁の無事を感謝した。
輪島前(さき)神社でおはらいを受けた講番7人は、ご神体のえびす像を先頭に海側から町内の約200軒を回った。講番が打ち鳴らす太鼓の音を合図に、各戸の主人が玄関先でえびす像を出迎え、かしわ手を打って一礼した。
恵比須講祭は江戸時代から伝わる神事で、ご神体を外に持ち出す奇祭としても知られている。神様が漁に出る1月10日の「おでまし恵比須」と沖から帰る11月20日の「おかえり恵比須」がある。