名品ぞろいで金沢への「感謝」を示した濃茶席=金沢市上近江町の金沢美術倶楽部

名品ぞろいで金沢への「感謝」を示した濃茶席=金沢市上近江町の金沢美術倶楽部

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名品ぞろい「感謝」の茶席 加賀・梅鉢茶会 金沢美術倶楽部100年

北國新聞(2018年11月26日)

 北國新聞創刊125周年記念「加賀・梅鉢茶会」(本社主催)は25日、金沢市上近江町の金沢美術倶(く)楽(ら)部(ぶ)で開かれた。今年創立100年を迎えた同倶楽部の美術商が席主を務め、加賀藩ゆかりの茶道具をはじめ、名品ぞろいの席をしつらえた。金沢の地で、数寄者と共に加賀の茶の湯を支えてきた同倶楽部からの「感謝」の心を愛好者に伝えた。
 濃茶席は美術商・谷庄の谷村庄太郎さんが務めた。床には秋の和歌3首が書かれ、裏面には万葉集が書写された前田家伝来の春日懐紙を掛けた。茶杓(ちゃしゃく)は表裏で表情の違う小堀遠州作の銘「うら替(がわり)」を用いて、節目を迎えた倶楽部の新たな一歩を示した。
 薄茶席は若手でつくる金沢美術青年会が担当した。広間の床には感謝の「想(おも)い」を込め、戦後の日本現代美術を代表する書家井上有一氏の一字「想」を掛けた。梅鉢茶会にちなんだ梅型の茶器、大樋焼、九谷赤絵の茶碗(ちゃわん)など現代作家の道具が用いられ、新旧の名品で彩られた両席が愛好者を魅了した。点心席は銭屋が担当した。

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