舞の練習を繰り返す木下さん(中央)と上村上町地区の住民たち

舞の練習を繰り返す木下さん(中央)と上村上町地区の住民たち

長野県 伊那路 祭り・催し

遠山の霜月祭り、伝統絶やさない 各地区、工夫し本番へ

信濃毎日新聞(2018年11月29日)

 飯田市遠山郷(上村・南信濃)に伝わる「遠山の霜月祭り」(国重要無形民俗文化財)が12月1〜15日、計9カ所で開かれるのを前に各地で住民有志らが稽古に励んでいる。担い手が少ない中、伝統を絶やしたくないと、各地区は新たに「助っ人」を募ったり、日程を変更したりと工夫を続けている。

 「こういう風に足を動かして」。上村上町地区の住民らが27日夜、本番に向け熱のこもった稽古をした。南信濃和田地区に住む木下翔(かける)さん(13)=飯田市遠山中学校2年=も指導を受け、舞を繰り返した。母親の実家がある上町地区の正(しょう)八幡宮の祭りに参加するのは初めて。「地元とは違う踊りで難しいけれどうまくやりたい」と口にした。

 上町地区は今年、木下さんの協力を得たほか、地区外の有志を募り、県内各地から10人ほどの申し込みがあった。この日は、手伝いを申し出た松本大(松本市)の学生も稽古を見学。1年片井武瑠(たける)さん(20)は「祭りの裏に地道な努力がある。少しでも力になりたい」と話す。正八幡宮の宇佐見秀臣宮司(60)は「予想以上に手を挙げてくれた。来年以降も定着するようにしたい」と意気込む。

 一方、南信濃小道木の熊野神社は開催日を、12月第1日曜日から第1土曜日に変更する。同神社の鎌倉博登司禰宜(ひろとしねぎ)(79)は「日曜だと次の日が仕事や学校で祭りに行けないという人が多かった」と言う。「伝統を残すためにいろいろと模索したい」と力を込めた。

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