福井県内産のトラウトサーモンの稚魚を小型いけすに流し込む漁業関係者=11月30日、小浜市の宇久漁港

福井県内産のトラウトサーモンの稚魚を小型いけすに流し込む漁業関係者=11月30日、小浜市の宇久漁港

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福井県内産稚魚大きく育て 小浜でサーモン養殖3季目開始

福井新聞(2018年12月2日)

 福井県小浜市で3季目となるトラウトサーモンの海面養殖作業が11月30日、同市の宇久漁港で始まった。今季から全ての稚魚を県内産に切り替え、約4千匹を来年5月まで海上いけすで育てる。計約6トンの出荷を見込んでいる。

 養殖は市漁協と地元3区の漁業者、海洋土木建設業者で構成する「小浜市トラウトサーモン養殖振興協業体」が実施。昨季までは静岡県富士宮市の稚魚を使っていたが、今季は大野市内の施設で育った稚魚を使う。昨季の養殖数1万2千匹より大幅に減るものの福井県生まれ、福井県育ちの「ふくいサーモン」としてブランド力を高める狙いがあるという。

 この日は専用トラック2台が漁港に到着した。地元漁業者が岸壁に設けた小型いけす(8メートル四方)にホースを下ろし、体長約25センチの稚魚を次々と流し込んだ。

 塩分濃度を上げて海水に慣らす「馴致(じゅんち)」の作業を行い、漁港から約1キロ沖で養殖する。生残率は昨季の約7割から、今季は8割を目指す。1匹約2キロに育てたサーモンは、主に小浜市内の水産加工会社を通じて流通する。

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