八幡社の境内に展示した盤持石を紹介する山崎会長(右)

八幡社の境内に展示した盤持石を紹介する山崎会長(右)

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「盤持石」見に来て 氷見市上泉自治会

北日本新聞(2018年12月4日)

 氷見市上泉自治会(山崎則弘会長)は、地域の腕自慢が力比べに使った「盤持石(ばんもちいし)」5個と、由来を記した掲示板を同所の八幡社に設置した。「地域の文化遺産として伝えていきたい」としている。

 盤持ちは、境内などで若者が米俵や大石を持ち上げ、力比べをする行事。江戸期から昭和初期にかけて祭礼などに合わせて各地で行われ、地域の楽しみとなっていた。

 上泉での歴史ははっきりしないが、盤持石は「ばんぶつ」となまって呼ばれ、集落の中心部で続いていたとみられる。現在は行われておらず、1970年ごろから八幡社の階段近くに石が残っていた。

 自治会で「貴重な文化財として見直そう」との声が上がり、11月30日までに66~118キロの石5個を境内に移設。盤持ちの内容や地区での歴史を紹介する樹脂・アルミ製の掲示板も整えた。協力した村田良一さん(72)、村田彰さん(75)は「以前は何げなく見ていた石だが、いわれを聞くと大切なものと感じた」という。

 自治会では今後、初詣などの機会を生かし、住民への周知を図る。山崎会長(70)は「先祖がかつて盤持ちを楽しんだ光景を思うとロマンを感じる。生活に密着した遺産として伝えていきたい」と話している。

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