輪島市特産の銘菓「丸柚(ゆ)餅子(べし)」作りが、市内の菓子店で最盛期を迎えた。作業場には甘酸っぱいユズの香りが漂い、冬の訪れを告げている。
同市河井町の柚餅子総本家中浦屋では4日、従業員が中身をくりぬいたユズに、しょうゆや砂糖、自家製のユズジャムを加えた熱々の餅だねを一つ一つ手作業で詰めて、蒸し上げた。仕込みを終えた丸柚餅子は、半年かけて自然乾燥と蒸す工程を繰り返し、あめ色に仕上げる。
今年は高知や徳島県からユズ約1万5千個を仕入れた。仕込み作業は20日ごろまで週3日ずつ続け、1日あたり約2千個を生産する。今季作った分は来年5月頃から店頭に並び、値段は大きさにより1個2千円~3200円となる。