いわさきちひろが描いた絵本がテーマの後期展示=福井県越前市武生公会堂記念館

いわさきちひろが描いた絵本がテーマの後期展示=福井県越前市武生公会堂記念館

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いわさきちひろ絵本の変遷紹介 越前市、複製原画など展示

福井新聞(2018年12月6日)

 福井県越前市生まれの絵本画家いわさきちひろの生誕100年を記念した特別展「ピエゾグラフによるいわさきちひろの歩み展」の後期作品が12月24日まで、同市の武生公会堂記念館で展示されている。「絵本表現の可能性を求めて」をテーマに、ちひろが手掛けた絵本の変遷をたどるピエゾグラフや図書資料など計68点が楽しめる。
 
 ちひろが描く「子ども」がテーマだった前期に対し、後期は絵本に焦点を当てた。絵本の原画を最新のデジタル技術を用いた精巧な複製ピエゾグラフで50点展示。ちひろ特有のにじみ、ぼかしまで原画の風合いを忠実に再現している。
 
 2作目の絵本「みんなでしようよ」(1957年刊)は、長男でちひろ美術館(東京、長野)の常任顧問を務める松本猛さん(67)の幼いころの姿がモチーフ。猛さんの友だちも登場し、子ども一人一人の性格を楽しそうに話しながら描いていたという逸話が残る。
 
 ちひろが手掛けたアンデルセン作品「おやゆび姫」「にんぎょひめ」「絵のない絵本」と合わせ、ちひろが欧州旅行で描いたアンデルセンの生家のスケッチも展示した。
 
 1960年代後半から至光社から発刊された「あめのひのおるすばん」「ことりのくるひ」「ゆきのひのたんじょうび」は、大まかなプロットを基に先に絵を描き、後から短い言葉を付ける手法で作られた作品。後期の画風の特徴となる大胆なにじみや余白を生かした表現が際立っている。
 
 生前最後に完成させた「戦火のなかの子どもたち」からは、ちひろの平和を願う強い気持ちが伝わってくる。
 
 入館料500円(高校生以下無料)。ちひろの誕生日の15日は入館無料。

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