越前各地の商人との関係が分かる内田家の文書=福井県福井市の県文書館

越前各地の商人との関係が分かる内田家の文書=福井県福井市の県文書館

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福井県今立の豪商「内田家」の繁栄伝える史料を展示

福井新聞(2018年12月6日)

 江戸時代の今立の商人で越前和紙などを扱った内田吉左衛門家に伝わる文書約5500点の一部が、福井県福井市の県文書館で公開されている。結城秀康から越前国内で独占的な商売を認められたことや、各地の商人を従わせていたことを示す文書を展示。江戸期の"総合商社"ともいえる内田家の豪商ぶりがうかがえる。
 
 内田家は福井県今立郡岩本村(現越前市岩本町)に本拠を構え、越前和紙やろうそく、布などの特産物を幅広く扱った。金融活動も盛んに行い、越前だけでなく江戸、京都、大坂の三都で商売を展開した。
 
 内田家文書は県外で保管されていたが、今春、県文書館に寄贈され約60年ぶりに里帰りした。展示では、速報展として4月に公開した豊臣秀吉が発行した朱印状のほか、越前国内の商人とのやりとりを記した文書を紹介している。
 
 新たに公開した豊臣秀吉禁制状の写しは、賤ケ岳の戦いで秀吉が柴田勝家を破った1583年4月、岩本村に発行した文書。秀吉の軍勢による村民への乱暴や放火を禁じている。結城秀康の黒印状は、今立の商人野辺家にろうそくの独占的商売を認めている。内田家が野辺家から商売の特権を引き継いだ際に渡ったとみられる。
 
 内田家が福井や三国の商人に商品を保管させていたことを示す文書からは、内田家が各地の商人たちを従わせていたことが分かる。
 
 展示「内田吉左衛門文書展~大商人が遺(のこ)したもの」は12月19日まで。9日午後2時からは、内田家にゆかりがあり、文書を保管していた学習院大の高埜利彦名誉教授の講演会がある。

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