関越道小千谷インターチェンジ近くに整備された、高速バス利用者向けの駐車場=小千谷市桜町

関越道小千谷インターチェンジ近くに整備された、高速バス利用者向けの駐車場=小千谷市桜町

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関越道小千谷IC 高速バス利便性アップ 無料駐車場整備

新潟日報(2018年12月14日)

 高速バス利用客のために小千谷市は関越道小千谷インターチェンジ(IC)近くに無料駐車場を整備、12月から利用が始まった。市は、「パークアンドライド」利用者の利便性を高め、高速バスの乗客数を増やしたい考え。特に新潟市などへの都市間交通を担うバス路線の維持につなげたいとしている。

 駐車場は、高速バスの小千谷停留所から徒歩2分ほど、約150メートル離れた場所にある。市が東日本高速道路(NEXCO東日本)の管理用地約1510平方メートルを借り、39台分の駐車スペースを確保した。総事業費は約4100万円。

 市はこれまで、高速バス利用者には、小千谷ICから約500メートル離れた、市総合体育館の駐車場の利用を呼び掛けていた。だが、市民からは、より近い場所に整備を求める声が寄せられていた。

 小千谷停留所から利用できるのは、十日町-新潟線(1日2往復)をはじめ、新潟市と東京方面を結ぶ路線。

 駐車場の完成に、バス利用者からは歓迎の声が上がる。11日に午前の便で新潟市に向かった長岡市川口地区の60代パート女性は「小千谷の停留所の方が家に近いので使っていたが、友人の駐車場を借りるなど、今まで止めるのが大変だった。とても便利になった」と喜ぶ。

 十日町-新潟線は、小千谷市内から乗り換えなしで、新潟市中心部などに行くことができる。沿線には、新潟大学医歯学総合病院、県立がんセンター新潟病院(いずれも同市中央区)があり、通院客の交通手段にもなっている。

 しかし、同線は利用客の減少などを理由に、越後交通(長岡市)が運行終了方針を示し、10月から泉観光バス(五泉市)のグループ会社が引き継いだ。同線の小千谷停留所の2017年度1日平均利用客数は、6人にとどまっており、小千谷市にとって路線の維持は課題だ。

 市観光交流課は「高速バスは都市間交通だけでなく、通院にも使われる生活利用の側面もある」と必要性を強調。駐車場整備で市民の利用増に期待している。

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