観光客の利便性を高めるなど路線バス情報を地域活性化に生かすIT(情報技術)サービスの開発合宿が15日、富山市八尾町上新町の「越中八尾ベースOYATSU」で始まった。短期集中で開発作業をする「ハッカソン」と呼ばれる手法を採用。各地から集まった技術者や学生ら約20人が16日まで知恵を出し合う。
住民以外の人が路線バスを使う場合、インターネットで経路を調べるケースが多い。県は現在、ダイヤや経路に関する情報を二次利用しやすい形式で公開するオープンデータ化に取り組んでいる。オープンデータの利活用を目指す「アーバンデータチャレンジ富山県ブロック」が、とやま県民協働未来創生事業の採択を受けてハッカソンを開催した。
中川大富山大副学長がフィンランド・ヘルシンキで運用されているスマートフォンアプリを活用した交通システムについて講演。電車、バス、タクシーなど多様な手段から最適な移動ルートの検索、予約、支払いが一括でできることを説明した。
乗り換え案内サービス「駅すぱあと」で知られるヴァル研究所(東京)の熊野壮真さんが今回の企画に提供した開発用ツールを紹介した。参加者はチームに分かれて取り組み、一部は泊まり込みで開発に当たった。16日午後からOYATSUで成果発表会を開く。