福井県小浜市内の寺院に伝わる貴重な仏画を集めたテーマ展=12月20日、福井県小浜市の県立若狭歴史博物館

福井県小浜市内の寺院に伝わる貴重な仏画を集めたテーマ展=12月20日、福井県小浜市の県立若狭歴史博物館

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若狭の貴重な仏画が一堂 福井県小浜市若狭歴史博物館

福井新聞(2018年12月21日)

 福井県若狭地域の貴重な仏画を集めたテーマ展「若狭仏の絵」が、福井県小浜市の県立若狭歴史博物館で開かれている。平安後期から南北朝時代に制作された重要文化財など15点を展示している。1月6日まで。

 日本遺産に認定された「海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群~御食国若狭と鯖街道」の関連テーマ展として企画。同市内の5寺院が所有する仏画を集めた。

 萬徳寺の「不動明王三童子像」(重要文化財)は平安後期から鎌倉時代に制作され、中央に不動明王、右下に3童子が描かれている。不動明王は密教の隆盛とともに盛んに描かれたが、2童子を伴うものが一般的で、3童子が描かれているのは珍しいという。

 室町時代に描かれた明通寺の「三千仏図」は、3幅(枚)の中央に阿弥陀如来が配置され、約千の小さな仏が描かれている。過去、現在、未来の三世に千の仏が現れるという考えに基づいた仏画で、1年間に犯した罪の消滅を願い礼拝する「仏名会」の本尊として伝わっている。

 同博物館の担当者は「奈良や京の都の影響を受けた若狭には、質が高く、独特の様式の仏画がある。数百年前の貴重な仏画が多く残っており、信仰心の厚さもうかがえる」と話している。

 観覧料は一般・大学生300円。期間中の25日と29日~1月2日は休館。 

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