オープンした宿泊施設。料亭として使われていた築100年の空き家を活用した

オープンした宿泊施設。料亭として使われていた築100年の空き家を活用した

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築100年の家を改修しゲストハウスに 上市

北日本新聞(2018年12月22日)

 上市町中心部の石浦町に、約100年前に建てられた空き家を改修した宿泊施設「ゲストハウス松月」が今月中旬開業した。料亭として使われていた趣のある日本家屋を再生した。まちなか一帯を一つのホテルと見立て、食事や風呂は周辺の飲食店や銭湯を利用してもらう。関係者は中心部地区の活性化につながることを期待している。

 空き家の所有者で町商工会女性部長を務める細川和子さん(74)によると、建物は1915年に建てられ、58年ごろまで料亭として使われていた。地階には飲食店があり、空きスペースだった2階を改装して宿泊所を設けた。12畳と8畳の和室があり、定員は7人となっている。

 細川さんと、全国各地でホテルなどの運営代行をしている企業、dot(ドット、本社・東京)の御子柴雅慶代表らが設立した会社が運営する。電通チーフ・マーケティング・プランナーで上市町のまちづくりアドバイザー、加形拓也さん(40)が運営を支援している。改装には町の補助金を活用した。

 ゲストハウスは宿泊スペースだけで、食事は提供せず、風呂はない。周りに多くの飲食店があり、近くに銭湯もあることから、宿泊以外は周辺の施設を利用してもらう。予約はホームページで受け付けており、海外からの予約も入っている。細川さんは「生まれ育った建物を再生できてうれしい。上市川沿いにあり、町の情緒を味わってほしい」と言う。加形さんは「海外からも観光客を呼び込み、町の活性化に役立てばうれしい」と話している。

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