天狗や鬼、猿の面を着けて子どもたちを脅かすアマメハギ=輪島市門前町皆月

天狗や鬼、猿の面を着けて子どもたちを脅かすアマメハギ=輪島市門前町皆月

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鬼面などの男衆「言うこと聞くか」 輪島・門前で「アマメハギ」

北國新聞(2019年1月3日)

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「能登のアマメハギ」が2日、輪島市門前町皆月(みなづき)、同町五十洲(いぎす)で行われ、天狗(てんぐ)などの面を着けた大人が集落の家々を回り、子どもたちに「言うこと聞くか」と雄たけびを上げた。輪島市と能登町に伝わるアマメハギでは登録後初の行事となり、住民は担い手不足の課題を抱えながらも世界が認めた「地域の宝」の継承を誓った。
 アマメは火鉢やいろりに長くあたるとできる火だこで、仮面の男衆はのみや金づちを打ち鳴らしてアマメを剥がそうと脅し、怠け心を戒めた。昨年11月末の登録決定から間もないとあって、両集落には写真愛好者や見物客が訪れた。
 皆月では天狗、「ガチャ」と呼ばれる鬼、猿の面をかぶった青年会員が約100世帯を訪ねた。
 住民約50人の平均年齢が75歳を超える五十洲では家々を回る風習が中断していたが、登録を機に帰省した出身者、孫の大学生らが担い手となって10年ぶりに復活した。天狗、ジジ、ババの面を着けた一行は13世帯を回り、住民は久々のアマメハギ訪問を歓迎した。
 ジジの面をかぶった富大2年の冨田陸見さん(20)=富山市=は「子どもの頃、アマメハギが怖かったが、自分が脅す側になって驚いている。いい風習なので今後も続けたい」と喜んだ。
 能登のアマメハギは「男(お)鹿(が)のナマハゲ」(秋田県男鹿市)など8県10件の行事で構成する「来訪神 仮面・仮装の神々」として無形文化遺産に登録された。

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