火の粉を巻き上げて初打ちに臨む越前打刃物の職人たち=1月1日未明、福井県越前市のタケフナイフビレッジ

火の粉を巻き上げて初打ちに臨む越前打刃物の職人たち=1月1日未明、福井県越前市のタケフナイフビレッジ

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真っ赤な火の粉舞い上げ初打ち 越前打刃物、福井県越前市

福井新聞(2019年1月3日)

 福井県越前市の伝統工芸、越前打刃物の初打ちが1月1日未明、同市余川町のタケフナイフビレッジ工房前で行われた。厳かな雰囲気の中、白装束に身を包んだ刃物職人3人が約700年前から伝わる鍛錬技法を再現し、新年の刃物業の発展を祈った。

 タケフナイフビレッジ協同組合が毎年元日に行い、25回目。鉄や鋼を熱する親方を伝統工芸士の加茂詞朗さん(60)、つちで打つ子方を樫原直也さん(22)と阿部泰宏さん(28)が務めた。

 年が明ける午前0時に合わせ、3人は同ビレッジの神棚に参拝。かがり火に照らされた屋外の特設会場で作業を始めた。

 加茂さんが「ふいご」で炉に風を送ると、闇夜に真っ赤な火の粉が舞い上がった。真剣な表情で「カン、カン」とつちの音を響かせる職人たちに、写真愛好家や住民らが熱心にカメラを向けていた。

 大役を務めた加茂さんは「打刃物業界の発展のため、頑張っている若手の職人たちがさらに成長する一年になってほしい」と話していた。

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