長野市の戸隠神社中社境内で11日、日本酒を熟成させるために雪に埋める作業があった。4月上旬に掘り出し、「戸隠山雪中酒」として地元の旅館や飲食店で販売する。
酒は、市内の今井酒造店が飯綱町産の酒米「美山錦」で醸した純米吟醸酒と特別本醸造酒。この日は地元の酒販売店主や観光関係者ら約20人が集まった。四合と一升の瓶が計約3千本入ったコンテナを手分けして運び、シートで覆ってから重機で雪をかぶせた。
作業後、雪に埋めたものと同じ酒を試飲し「香りがいい」「良いお酒ができますように」などと話していた。醸造元の今井用一社長(72)は「雪の下で一定の温度に保てば、もっとまろやかになる」と期待していた。