福井県あわら市郷土歴史資料館の企画展「火のある暮らしと道具」が1月16日、同資料館で始まった。昭和時代を中心に、知恵と工夫が詰まった暖房、照明器具などを紹介している。
▽食生活の道具▽暖房具▽照明具―の三つのゾーンに分け、せいろや火鉢、石油ランプなど市民から寄贈された昭和30年代ごろまでの計18点を展示している。
暖房具ゾーンには、布団の中に入れて就寝時に足元を温めていた「あんか」が4点並ぶ。中に木炭を入れる使い方はどれも同じだが、笏谷石でできたものや陶器製など素材や形はさまざま。所々穴が空いており、熱を外に広げるための工夫がなされている。だるまストーブもある。
照明具ゾーンでは菜種油を利用した「あんどん」、食生活の道具ゾーンではいろりにかけて湯を沸かす「茶釜」などを展示している。
同資料館は「特に、便利な暮らしをしている現代の子どもたちに見てほしい。昔の人たちの苦労や工夫を感じてもらえたら」と話している。
5月19日まで。1月20日と3月17日の午後2時から同資料館文化財専門調査員の畑衣利奈さんによるギャラリートークがある。入場無料。月曜と第4木曜日は休館。