後期展が始まり、来場者でにぎわう会場=金沢市のめいてつ・エムザ8階催事場

後期展が始まり、来場者でにぎわう会場=金沢市のめいてつ・エムザ8階催事場

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華やぎ新た、後期展始まる 北國花展 金沢市のめいてつ・エムザ

北國新聞(2019年1月25日)

 第44回北國花展「伝統と現代」(北國新聞社主催、石川県いけ花文化協会協力)の後期展は24日、金沢市のめいてつ・エムザ8階催事場で始まり、華やぎを一新した会場に愛好者の人波ができた。草月流、池坊、御室流の作品解説も行われ、花や木の命を見つめ、作品として輝かせる華道家の心が紹介された。
 池坊の解説では、30年ほど前の雷で空洞ができ「輪」のようになった切り株を金沢の寺院から譲り受け、ユズリハの持つ意味とともに「和」を表現したり、昨夏の台風で倒れた木を作品に生かしたりと、自然とともにある華道家の創作秘話が来場者を引き込んだ。
 宇宙が好きだった亡き師をしのび、ロケットや太陽、地球、月などを生け花で表現した作家や、熟練の技で難しい花形に挑んだ伝統花の華道家もいた。
 御室流の出品者は、希少なキンメイチクを手に入れ、マンリョウ、庭の白梅と生けたことを紹介した。
 草月流は、雪の重みに耐えながら上へ上へと伸びた竹の曲線に生命力を見つめ、ロウバイを添えて竹取物語の世界を表現した出品者や、元号が変わる年にめでたい「花竹秀(かちくひいづ)」の言葉から着想を得て制作した華道家らが解説に立った。
 後期展では、新たに生けられた伝統様式花、現代自由花、レリーフ作に加え、全期間展示される北國芸術賞受賞者大作、特別大作が重厚な輝きを放った。
 作品解説は25日も行われる。午前11時から花芸安達流、古流華道会、古流華友会、古流松照会、午後3時からは古流柏葉会が担当する。花展は27日まで。

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