スコップを手に、氷室小屋に雪を詰める山城副会長(左)。今年は県人会メンバーが初参加した=湯涌温泉

スコップを手に、氷室小屋に雪を詰める山城副会長(左)。今年は県人会メンバーが初参加した=湯涌温泉

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氷室仕込みで解けない交流 首都圏の県人会が初参加

北國新聞(2019年1月28日)

 首都圏在住の石川出身者でつくる県人会の山城博光副会長(71)ら5人は27日、湯涌温泉を訪問し、金沢の風物詩「氷室の仕込み」を初めて見学した。藩政期の歴史にちなんで夏に切り出された雪氷は毎年、都内に届けられている。会員は、ふるさとと東京をつなぐ伝統の風習に触れ、さらなる交流促進を誓った。
 氷室の仕込みは雪を夏まで貯蔵する行事で、かつては市内各所で行われていた。湯涌では昭和初期に一度、途絶えたが、同温泉観光協会が1986年に復活させている。
 藩政時代には、加賀藩が夏に切り出した雪氷を徳川将軍家に献上していたとされる。こうした歴史にちなみ同協会は、2001年から加賀藩の下屋敷があった板橋区に雪氷の贈呈を始め、2017年からは旧前田家本邸があった目黒区にも届けてきた。
 両区は市と友好交流都市協定を結んでいる。板橋県人会長も務める山城副会長によると、毎年届く雪氷は区民にとってなじみ深く、金沢と板橋の友好にとって大切な役割を担っている。
 この日は、両区のほか、今年、市と同協定を交わす文京区の会員が参加した。スコップを手に、氷室小屋へ雪を運んだ山城副会長は、初めての「仕込み」作業に「古式ゆかしい行事を体験できてうれしい。氷室小屋の大きさに驚いた」と感激した様子。相互交流の一環として今後も訪問を続ける考えを示し「東京と金沢の仲を一層深めたい」と意気込んだ。
 少雪で雪の確保が懸念された今年の氷室の仕込みは、前日からの降雪により絶好のコンディションで行われた。玉泉湖畔の氷室小屋周辺には約40センチの積雪があり、500人が見守る中、安藤有湯涌温泉観光協会長、山野之義市長や地元住民が次々と雪を詰めた。
 会場周辺では湯涌地区で栽培した酒米を使った地酒「白鷺(しらさぎ)」や源泉を使った「源泉ゆずカルピス」などが販売された。日本アイスクリーム協会によるアイスの抽選会も行われた。

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