蓬莱祀に向けて、山車を飾る餅花を作る児童=2月3日、福井県越前市粟田部町の花筐公園

蓬莱祀に向けて、山車を飾る餅花を作る児童=2月3日、福井県越前市粟田部町の花筐公園

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繭に見立て「餅花」作り 蓬莱祀向け 越前市粟田部・福井

福井新聞(2019年2月4日)

 福井県越前市粟田部町の岡太(おかふと)神社周辺で毎年2月11日に行われる国選択無形民俗文化財「蓬莱祀(おらいし)」を前に2月3日、住民らが町内を巡行する山車を飾る「餅花」を作った。

 山車は巨大な俵の上に餅花や杉の葉、松の枝などを飾る。餅花作りは蓬莱祀保存会の呼び掛けで花筐公園で行われ、地元児童や同神社敬成会の約70人が協力した。

 参加者はきねとうすでついた餅を小さくちぎり、町内の山から取ってきたクリの木の枝に付けていった。同町でかつて盛んだった養蚕業にちなんで、餅は繭に見立てており、参加者はせっせと"繭"を作って枝を飾った。花筐小の男子児童は「餅が熱くて枝にくっつけるのが大変だった。今年も山車を引くのを楽しみにしている」と話していた。

 蓬莱祀は、同町にゆかりのある継体天皇の即位を祝うために始まったとされる。高さ6メートルほどの山車を引いて町内を巡行した住民は、無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)がかなうといわれている。11日は午後0時半から同神社で神事があり、山車の引き回しは同1時から。約4時間かけて町内を練り歩く。

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