能登町の秋吉、河ケ谷(かがたに)、清真(きよざね)、宮犬の4地区で3日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産に登録された「アマメハギ」が行われた。奇面を着けて来訪神に姿を変えた子どもたちが「アマメー」と声を上げ、家人の怠け心を戒めた。
能登町では遺産登録後初の行事で、住民は地元に伝わる行事の価値を再認識し、継承の思いを新たにした。
アマメハギは家内安全と豊作を願う立春前の厄払い行事。奇面の子どもたちが民家に乗り込み、いろりに長時間あたるとできる火だこ「アマメ」を剥ぐと家人を脅す。
秋吉地区アマメハギ保存会の天野登会長(83)方では、仮装した小中学生6人が手おけを模造包丁で打ち鳴らし、雄たけびを上げて登場すると、いろり端にいた幼子が母親にしがみついて泣き叫んだ。見物客はほほ笑ましく見守った。