「写し」の技術を追求した新作能面=2月4日、福井県池田町能面美術館

「写し」の技術を追求した新作能面=2月4日、福井県池田町能面美術館

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能面に喜びや嫉妬刻む 福井県池田町で創作・新作能面公募展

福井新聞(2019年2月5日)

 本年度の「全国創作・新作能面公募展」(福井新聞社後援)が2月25日まで、福井県池田町能面美術館で開かれている。喜びや嫉妬、驚きなど複雑な感情を表現した65点が並ぶ。

 2回目を迎えた創作能面公募展が曲に合う表情を能面師自ら考えて打つのに対し、17回目となる新作能面公募展は能楽創生期の面を手本にした「写し」の技術を競うのが特徴。能楽の里として知られる同町と町教委が主催した。

 全国から寄せられた創作面29点、新作面177点のうち、それぞれ入賞した14点と51点を展示している。

 創作面の最優秀賞「大蛇(おろち)」は威嚇しているような表情で、鋭い眼光やとがった牙が印象的。新作面の最優秀賞「長霊癋見(ちょうれいべしみ)」は大盗賊の面として使われ、濃い眉や見開いた目、大きな鼻が悪党の威厳を感じさせる。

 公募展の審査員を務めた能面師桑田能忍・前能面美術館長は「創作面は非常にユニークな作品が集まったし、新作面は年々レベルアップして見応えがある」と来館を呼び掛けている。過去の入賞作品や江戸時代に作られた古面も並ぶ。

 開館時間は午前10時~午後4時(土日祝は同5時まで)。入館料は大人300円、小中学生200円。

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