鏡餅を取り付けた鍬であぜ塗りを再現する祭主=輪島市門前町鬼屋

鏡餅を取り付けた鍬であぜ塗りを再現する祭主=輪島市門前町鬼屋

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田作り再現、豊作を祈願 輪島で「ぞんべら祭り」

北國新聞(2019年2月7日)

 県無形民俗文化財の田遊び神事「ぞんべら祭り」は6日、輪島市門前町鬼屋の鬼屋神明宮で行われ、氏子が拝殿の一角を水田と見立てて農作業を演じ、豊作を祈願した。
 26年連続で祭主を務めた中田玄丈(げんじょう)さん(71)の母親が昨年亡くなったため、平成最後の祭りの大役は昨年まで氏子総代だった宮川嗣(つぐ)夫(お)さん(69)が担った。宮川さんは直径約40センチの鏡餅を刺した棒を鍬(くわ)になぞらえて振りかざし、氏子らの膝や頭をあぜに見立ててならすなど、田作りを再現した。牛の鼻取り役の岡田茂さん(62)は、農耕牛に振り回される姿を熱演した。
 田植えでは、2歳から60代の早乙女役6人が苗の代わりに松葉を置き、木の枝で床を激しく打ち鳴らした。最後に参加者全員が地域の繁栄を願い「いつより世よし」と3回唱えた。
 宮川さんは「大変緊張した。良い年になることを願い演じた」と話した。
 祭りは約700年前、總持寺の興隆期に都の法師が伝えたとされる。見学に訪れた門前東小の3年生17人も、ユーモラスな所作を楽しんだ。

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