立春を過ぎて暖かくなった日差しを浴び、黄金色の花がいっぱいに開いている。諏訪市湖南大熊にある「城山福寿草園」のフクジュソウ。花粉と蜜を求めてミツバチも飛び交い、一帯は春の雰囲気が漂い始めている。
福寿草園を手入れしている近くの藤森且久さん(84)によると、雪が少ない今冬は地面が冷え、フクジュソウは例年より5日ほど遅く2月に入って咲き始めた。4千平方メートルほどの斜面に約30品種が植わっており、今はわせ種の「御所」やオレンジ色の「紅撫子(なでしこ)」が咲いている。
藤森さんは近くで養蜂を手掛けており、ミツバチは福寿草園に集まる。「春一番に咲くフクジュソウの花粉は、ミツバチにとって子育ての大切な栄養源。ハチも『春が来た』と喜んでいる」。見頃となる3月上旬には一面が黄金色の花で染まり、見物客でにぎわう。