ロビーにずらりと並べられた蓑輪獅子舞の道具

ロビーにずらりと並べられた蓑輪獅子舞の道具

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「眠れる獅子」日の目 滑川みのわ温泉テニス村で展示

北日本新聞(2019年2月14日)

 滑川市蓑輪の火祭りで50年前まで続いていた伝統の獅子舞の存在を広く知ってもらおうと、みのわ温泉テニス村(同市蓑輪)は、獅子頭や太鼓といった道具一式をファミリーハウスのロビーに展示している。支配人の齊藤嘉一郎さん(45)は「素晴らしい文化が蓑輪にあったことを町内外の人に伝えたい。温泉に入るついでに気軽に見に来てほしい」と呼び掛けている。

 蓑輪の獅子舞は、勇壮な雄獅子が百足(むかで)獅子やてんぐと一緒に、笛や拍子木に合わせ、演目に応じた多彩な舞を踊る。1967年まで毎年、火祭りの時に披露されてきた。だが、過疎化で演じ手がいなくなり、以後は本格的に復活することはなく、道具も地元の公民館に眠っていた。

 みのわ温泉テニス村は、地域の伝統文化を詳しく知る人が少なくなった現状を危惧し、今回の展示を企画した。町内会長の古栃久一郎さん(81)に相談し、公民館から獅子頭やてんぐのお面、横笛、太鼓などの道具約150点を借りた。今月11日から、獅子舞の歴史紹介のボードと合わせて並べている。訪れる人の関心は高いという。

 蓑輪出身の副支配人、山岸正樹さん(60)は、希望があれば獅子舞の歴史を説明しているという。「興味がある人は声を掛けてほしい」と話している。

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