箸を製造する際にできる切れ端「ぺっちん」を使って建造物などを再現した工芸作品展が2月21日まで、福井県小浜市食文化館で開かれている。同市の奥東公二さん(78)が手がけた食文化館や旭座といった建造物、放生祭の山車など精巧な作品11点を並べている。
奥東さんは8年ほど前、同市福谷で毎夏開かれている「箸まつり」でぺっちんを持ち帰ったのを機に、趣味で作品作りを始めた。
長さ約5センチのぺっちんを接着剤で組み合わせ、色を塗って完成。1点当たり1カ月ほどかけ作った作品はこれまでで約100点に上る。
2016年に続き2回目となった今回の作品展では新作の食文化館、旭座、市役所庁舎のほか、順造門や明通寺の三重塔などを出品した。市公認キャラクター「さばトラななちゃん」もある。
旭座は外観だけでなく、屋根を外すと中の舞台や客席も詳細に再現してある。奥東さんは「箸の切れ端を再利用して作品ができることを知ってもらい、実物と見比べてもらえるとうれしい」と話している。
観覧無料。期間中の20日は休館。