2019年度中に廃船となる大型遊覧船「竜宮丸」

2019年度中に廃船となる大型遊覧船「竜宮丸」

長野県 蓼科・八ヶ岳・諏訪 アウトドア・レジャー

諏訪湖遊覧船「竜宮丸」引退へ 新たにデッキ備えた小型船

信濃毎日新聞(2019年2月28日)

 諏訪湖で遊覧船を運航する東洋観光事業(茅野市)は2019年度末までに、大型遊覧船「竜宮丸」を引退させることを決めた。1976(昭和51)年就航で老朽化したことに加え、乗客の減少と維持管理費の負担の重さを踏まえた。同社は、貸し切りの食事会などにも使える小型の遊覧船を新たに導入し、巻き返しを図る考えだ。

 遊覧船はかつて諏訪湖観光の稼ぎ頭だったが、諏訪市によると、釣り船なども含む利用客は現在、ピークだった1990年代半ばの半分ほど。諏訪湖では、ぬのはん(諏訪市)も17年に大型遊覧船「おやこはくちょう丸」を引退させており、湖のシンボルだった船が相次ぎ姿を消す。

 2匹の亀をかたどった竜宮丸は定員150人。90年代には年間4万人ほどが乗船した。東洋観光事業船舶課の黒沢幹雄さん(53)は「夏休みになるとチケット売り場に長い行列ができ、連日満員御礼だった」。ところが、観光客の減少やレジャーの多様化で18年の乗客は1万5千人余。5年に1度の定期検査に200万〜300万円かかることもあり、次回検査を前に引退させて廃船とすることにした。

 新たな遊覧船は全長約29メートルで定員100人。上部にデッキを備え、食事会や夏の花火鑑賞などにも使える。団体客をターゲットにした従来の湖上巡回だけでなく、個人客などのさまざまな要望にも対応する方針。現在運航している大型遊覧船「すわん」(定員180人)との2隻体制を維持する。

今月のお得な国内ツアー びゅう

蓼科・八ヶ岳・諏訪 ニュース