「庵唄のルーツを知ってほしい」と語るじょうはな座のスタッフ

「庵唄のルーツを知ってほしい」と語るじょうはな座のスタッフ

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「江戸端唄」テーマにドラマ上演 9日、城端

北日本新聞(2019年3月3日)

 300年以上の伝統を誇る南砺市城端地域の城端曳山(ひきやま)祭で披露されている庵唄(いおりうた)のルーツ「江戸端唄(はうた)」について知ってもらおうと、市城端伝統芸能会館じょうはな座は9日、端唄をテーマにした邦楽ドラマを上演する。女優のせりふ朗読と三味線の生演奏が共演する作品で、端唄の魅力を広く紹介する。 


 曳山祭では各町の若連中が茶屋や料亭を模した庵屋台で、三味線やしの笛の響きに合わせ、庵唄を歌っている。城端の絹商人が取引先の江戸で茶屋や料亭遊びを楽しみ、流行の江戸端唄の風情を地元の人たちにも伝えようとしたのが、庵唄を取り入れたきっかけとされる。じょうはな座はこうした歴史にスポットを当てるため、「江戸芸能の風景」と題した催しを昨年から続けている。

 今回上演する邦楽ドラマは、東京の紀尾井ホールが企画・制作を手掛ける「松廼家(まつのや)おけい」。山本周五郎の「虚空遍歴」が原作で、江戸で端唄の名人と呼ばれた主人公の生き様を、女性たちの話を通して描く。江戸端唄の第一人者である本條秀太郎さんが三味線と端唄で先導し、女優の山本陽子さんらがせりふを朗読する。同館は「普段は東京でしか見られない作品。端唄と深い縁がある城端でぜひ楽しんでほしい」としている。

 午後2時開演。チケットは前売り3500円、当日4000円。問い合わせはじょうはな座、電話0763(62)5050。北日本新聞社後援。

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