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O6編成、ありがとう 須坂駅でお別れ会、ファンら集う

信濃毎日新聞(2019年3月5日)

 かつて長野電鉄(長野市)の木島線(信州中野―木島、2002年廃止)や屋代線(屋代―須坂、12年廃止)を走った車両「O6(オーロク)編成」が3月に解体されるのを前に、長野電鉄は3日、須坂駅(須坂市)構内でお別れイベントを開いた。大勢のファンが別れを惜しみ、カメラで最後の雄姿を収めていた。

 長野電鉄運輸課によると、O6編成は営団地下鉄(現東京メトロ)日比谷線の初代車両。長野電鉄では屋代線の廃止まで20年弱運行し、その後は須坂駅構内で倉庫として使っていた。この日は同じく日比谷線の初代車両で、長野電鉄の現役車両「O2(オーニ)編成」と「N3(エヌサン)編成」も並べた。

 小さい頃に乗った記憶があるという須坂高校(須坂市)3年の宮崎愛斗(まなと)さん(18)は「寂しい思いもあるが、最後の姿を目に焼き付けることができた」。長野電鉄で走る姿をよく見かけたという会社員の荒井正明さん(60)=中野市小館=も「残してほしい気持ちもあったが、時代の流れでしょうがない。粋な計らいに感謝したい」と話した。

 O6編成の部品などの販売会も開き、県内外から計約300人が訪れた。企画した同課の鈴木優介さん(43)は「大勢の人がO6編成に愛着を持っていたと実感でき、ありがたい」と話していた。

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