木造の古民家を改修した「白山さんち」=福井県越前市上杉本町

木造の古民家を改修した「白山さんち」=福井県越前市上杉本町

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古民家改修、白山地区に茶屋 越前市、レストランや物販

福井新聞(2019年3月8日)

 国の特別天然記念物コウノトリが飛来する福井県越前市白山地区に今春、古民家を改修した福井ふるさと茶屋「白山さんち」が本格オープンする。農家レストランや物販、観光情報発信、憩いの場など幅広い機能を持ち、住民らの念願だった交流拠点として活性化を目指す。

 観光客との交流の場を設けようと、住民たちが10年以上前から構想を膨らませてきた。地区内には、休憩施設や特産品を購入できる店がほぼなく、コウノトリの見学で増加する観光客から問い合わせが寄せられていたという。

 住民らで構成するエコ・グリーンツーリズム推進団体「水の里しらやま」が計画を具体化。先行的に2年ほど前から、同市上杉本町の空き家の作業場で第2、4日曜に農産物の販売を行ってきた。

 隣接する本宅は「福井ふるさと茶屋整備支援事業」として県と市の補助金を受け、昨年7月から改修した。5月下旬から6月上旬にオープンする予定で、水の里しらやまが▽農家レストラン▽観光情報発信▽地元産農産物の直売所▽伝承料理教室―を運営する。

 レストランで提供する料理は地場産の減農薬コシヒカリや野菜を取り入れる。観光案内や自然体験の受け付け、紹介を行うほか、将来的に農家民宿の受け入れも予定している。施設名は、豊かな自然環境を生かした農産物を味わい、気軽に訪れてほしいと「白山山地」「白山産地」「白山さん家」の意味を込めた。

 堀江照夫会長(82)=同市=は「触れ合いの場をつくりたいという強い思いをようやく実現でき、喜んでいる。活性化につなげ、若者が帰りたくなるような地域にしたい」と話している。3月9日にお披露目を兼ねた竣工(しゅんこう)式を行い、仁愛大生が地区産の米ぬかを使った手作りクッキーを振る舞う。10日午前10時~午後1時は施設内の見学ができるほか、作業場で米や野菜などを販売する。

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