七尾市の能登食祭市場に、カニ専用水槽がお目見えし、地元客や観光客の人気を集めている。県内で水揚げされたズワイガニ「加能ガニ」やベニズワイガニ、黄金ガニを扱い、カニの身がやせない低温水槽で管理する。年間を通してカニをそろえ、担当者は「七尾観光の新たな目玉にしたい」と意気込んでいる。
水槽は1階の「鹿渡島定置」が設置した。金沢港の漁師と直接契約し、漁期が決まっている加能ガニだけでなく、県内でも年間を通じて水揚げされるベニズワイガニを販売する。ズワイガニの雄とベニズワイガニの雌のあいの子で、幻のカニといわれる「黄金ガニ」も扱う。
常時200匹ほどを扱い、店頭価格は1500円~3万円。観光客が土産に買い求めるほか、地元住民のリピーターも増えている。店を営む大廣(中能登町)の高橋洋一常務は「石川のカニは冬だけではない。年間食べられる地域であることを発信し、七尾・和倉の観光集客につなげたい」と話した。