技術開発部門で農林水産大臣賞を受賞した「幸家の冷凍ごまどうふ」。1人分ずつ取り出せるため、飲食店での廃棄ロス削減にもつながっている

技術開発部門で農林水産大臣賞を受賞した「幸家の冷凍ごまどうふ」。1人分ずつ取り出せるため、飲食店での廃棄ロス削減にもつながっている

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冷凍ごま豆腐「幸家」最高賞 優良ふるさと食品

福井新聞(2019年3月19日)

 ごま豆腐など食品製造加工の幸伸食品(本社福井県永平寺町諏訪間、久保透社長)の「幸家(さちや)の冷凍ごまどうふ」が、食品産業センター(東京)などが主催する本年度の優良ふるさと食品中央コンクール新技術開発部門で最高賞の農林水産大臣賞を受賞した。同社の同賞受賞は2004年度以来2回目。解凍後もなめらかな食感を保つ製造、冷凍技術が評価された。

 同コンクールは、各地域のふるさと食品の品質向上などを目的に開かれており、新技術開発、新製品開発など4部門がある。

 ごま豆腐で国内トップシェアを誇る同社は、高級スーパーを中心に商品を供給していたが、6年ほど前から外食産業への販路を開拓。近年は訪日外国人客(インバウンド)の増加に伴う日本食需要の高まりや、調理する側の人手不足を背景に、長く保存できて調理の手間が省ける食品のニーズが高まっていた。

 業務用として開発した冷凍ごま豆腐は、1袋が1人前ずつに分けられた12個入りで包丁で切り分ける必要がない。容器から必要な数だけ取り出して解凍すれば済むため、廃棄ロスが発生しない利点もある。賞味期限は1年。

 水分の多いごま豆腐は通常、冷凍してから解凍すると水分が抜けてスポンジ状になり、味や食感が変わってしまう。同社は適切な水分量や素材の選定、冷凍装置内のごま豆腐の配置の仕方など、製造、冷凍法を研究し、解凍してもなめらかな食感を保つことに成功した。

 久保社長は「冷凍ごま豆腐を外食産業の人手不足などに役立てられるようPRしていきたい」と話している。

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