毎年5月4、5日に南砺市城端地域中心部で行われる城端曳山(ひきやま)祭で巡行される東上町の曳山の幕板の修復が今月、終了した。曳山の組み上げ作業が24日、地元であり、往時の姿を現した。
幕板は胴部分にある「地山」の前後左右に10枚あり、それぞれ幅が55~71・5センチ、高さが64センチ程度。月日の経過によって金箔の剥落や織物の退色などが見られるようになった。修復作業は昨年6月から行ってきた。金箔を張り直し、織物を新調したほか、漆も塗り直した。
24日は山蔵前で、住民らが協力しながら曳山を組み上げていった。
東上町区長の岩崎満さん(69)は「きれいに新しくなった。大切にしていきたい」と述べた。修復の責任者で、城端蒔絵16世の小原好喬さん(40)は「東上町が一番山を務める時に修復できてうれしい。身が引き締まる思い」と話した。