諏訪市出身で王滝村地域おこし協力隊員の井川竜太さん（２６）が４月、観光客向けに「諏訪湖カヤックプロジェクト」を始める。同市の湖岸から沖の初島までの間でカヤックを楽しむツアーだ。湖面に出て楽しめる遊びの選択肢を増やすことで諏訪湖のファンを増やし、湖周の活性化につなげることを目指している。

　湖畔で足こぎボートのレンタル業を手掛けるホテル紅や（諏訪市）の協力を得て、同社の「紅やマリーナ」を発着点とする。ツアーは約２時間で、井川さんらのガイドでカヤックを楽しんでもらう。今年は４月２８日にスタートし、１０月までの土日祝日を中心に１日３回、ツアーを実施する計画だ。

　井川さんは大学卒業後、商社に就職し都内で勤務した。故郷で働きたいとの思いが募って２０１７年に退職し、同年４月に王滝村の協力隊員になった。主に子どもに学習の場を提供する「おうたき寺子屋」の運営を担当している。

　村で活動するうち、牧尾ダムのダム湖などで体験できるカヤックにも魅力を感じ、「諏訪湖でも楽しめるんじゃないかと思った」と井川さん。協力隊員としての任期が終わる１９年度末までは木曽と諏訪湖での仕事を掛け持ちし、２０年度からは平日も営業したいという。

　井川さんは「湖の環境美化や、諏訪の活性化に取り組む人とも連携し、諏訪を盛り上げたい」。クラウドファンディングでカヤックの購入費なども募っている。問い合わせは井川さん（電話０９０・７７１１・３２３３）へ。