チンドンコンクールに向けて意気込む田辺さん(後方左)ら「桜小路陽炎」と「もんた堂」=新川文化ホール

チンドンコンクールに向けて意気込む田辺さん(後方左)ら「桜小路陽炎」と「もんた堂」=新川文化ホール

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チンドンコンクールきょう開幕 県勢3組9人意気込む

北日本新聞(2019年4月5日)

 5~7日に県民会館を主会場に開かれる第65回全日本チンドンコンクールに、県勢の「桜小路陽炎(さくらこうじかげろう)」「魅弥楽座(みやらくざ)」「もんた堂」の3組9人が出場する。うち2人は初出場で、1月から練習を重ねてきた。県勢のまとめ役となって初のコンクールを迎える桜小路陽炎の田辺桂也さん(58)=富山市婦中町袋=は「全国のベテランチンドンマンに負けない演技を見せたい」と意気込んでいる。

 田辺さんは「シンキロウ」の芸名で活動する大道芸歴25年のパフォーマーで、コンクールは22回目となる。

 県勢40年ぶり2回目の出場となった1995年が自身のコンクール初舞台だった。全国のチンドンマンが磨き抜いた演技を繰り広げる中、見よう見まねで覚えた動きに大道芸の要素を交えたパフォーマンスを披露した。広告塔となってスポンサー企業を宣伝する伝統的なチンドンと異なる内容に、全国の親方衆からは批判的な声も上がった。田辺さんは「ベテラン勢の演技に比べると、未熟だった」と振り返る。

 「少しでも本物のチンドンに近づきたい」という思いから、過去21回のコンクール出場を続ける中で伝統的な演奏や口上などの研究を重ねた。近年では「80パーセントくらいは本物の形になってきたかな」と自負できるまでになった。

 県内のチンドン界の中心だった野尻博さん=享年(69)=が昨年8月に亡くなり、県勢のまとめ役となった。コンクール出場経験のあるチンドン仲間のほか、チンドンに興味を持つ歌手や日本舞踊家を誘い、3組の出場につなげた。

 4日に魚津市で合同稽古を行い、せりふの掛け合いや楽器の演奏などを最終確認した。田辺さんは「県勢の顔触れも変わり、新しい時代が始まる。県外から集まるチンドンマンたちと一緒に、大会をお祭りのように盛り上げたい」と話している。

■初企画「重ね捺しスタンプラリー」
 全日本チンドンコンクールを盛り上げようと、実行委員会は大会期間中の6、7の両日、新企画「重ね捺(お)しスタンプラリー」を実施する。

 主会場の県民会館やグランドプラザなど富山市中心部の計5カ所にスタンプ台を設置。パンフレットに付いている専用台紙に五つのスタンプを全て押すと、絵柄が浮かび上がる。絵柄を完成させた各日先着50人は、県民会館でチンドングッズと引き換えられる。

 コンクールは富山商工会議所と富山市でつくる実行委員会主催、県や北日本新聞社など後援。

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