諏訪市のサンリツ服部美術館で12日、「日本・中国絵画展画家たちの技と表現」が始まった。所蔵品のうち、中世から近世を中心に制作された日本と中国の水墨画やびょうぶ絵などを厳選。5月16日までの前期、同18日〜6月30日の後期にそれぞれ35点ほどを展示する。同館は「画家の技法や空間の使い方などに注目してほしい」としている。
前期の展示作品のうち、17世紀の日本で描かれた「北野演能図屏風(びょうぶ)」は、京都市の北野天満宮で人々が能などを楽しむ姿を俯瞰(ふかん)したように描いた。中国・南宋時代の重要文化財の花鳥画「白桃小禽図(はくとうしょうきんず)」は、桃の花や枝を立体感、質感豊かに表現している。
後期は、南北朝時代の国宝の水墨画「寒山図」を3年ぶりに展示する。学芸員の藤生明日美さん(33)は「日本、中国それぞれの画家が、鑑賞者を楽しませるために凝らした工夫を感じてほしい」と話している。
大人1100円、小中学生400円。祝日を除く月曜日と、5月17日は休館。