入善町下飯野の海岸で13日、珍しい深海魚「リュウグウノツカイ」1匹が衰弱して打ち上げられているのが見つかった。魚津水族館(魚津市三ケ)が調べたところ、体長は4・417メートルあり、富山湾で発見、捕獲された中で過去最大。県内で4月に捕獲されたのは初めてで、今年に入って計9匹となった。その後死に、14日に同館で展示される。
見つかったのは入善海洋深層水パーク近く。午後3時半ごろ、魚津水族館に2件の情報提供があった。職員3人が海岸から同館へ運んだ。
連絡した1人、富山市宮尾の会社員、上田将徳(まさのり)さん(25)は家族と共に訪れ「釣りのポイントを探していた。最初はビニールの切れ端だと思った。生きているのを見たのは初めて」と話した。
今回見つかった個体は体に厚みがあり、頭部の赤くて長い背びれや、えら付近から2本伸びる腹びれが残っているなど状態はいい。体長は、1月に滑川市の海岸で発見され、これまで最大だった4・365メートルの個体を上回った。
同館が県内で確認した個体数は、初めて記録した2009年以降で計27匹となり、ほとんどが11~2月。稲村修館長は「3、4月の確認は例がなく驚いている。記録を取り続けることが大切で、情報提供に感謝したい」と話した。