2019となみチューリップフェアが22日、砺波市花園町の砺波チューリップ公園をメイン会場に開幕した。300品種300万本の色鮮やかなチューリップが会場を彩っている。
大花壇には、「魔法」をキーワードに21万本の花で地上絵を描いた。「花の大谷」は、会期前半は入り口から出口へ順に白色、ピンク色などのチューリップで雪や桜を表現し、後半は色とりどりの花に入れ替える。新設した「チューリップツリー」は、県産の「黄小町」1700本を高さ5メートルに積み上げた。北門の歓迎ディスプレーでは、新天皇即位の元号改正に合わせ、展示の一部を入れ替え、お祝いムードを演出する。
砺波市花と緑と文化の財団によると、園内の開花は約4割で、満開は27~29日頃を見込む。
開会式では北村憲三同フェア推進協会長が開会宣言し、夏野修市長が「来場者に魔法にかかったような笑顔の花を咲かせたい」とあいさつした。同市南部認定こども園の園児29人が「チューリップ」の歌を披露し、関係者がくす玉を割って開幕を祝った。
■高さ5メートルの巨大ツリー!
開幕したとなみチューリップフェアで、チューリップ1700本で造った高さ5メートルのチューリップツリーが今回登場した。新たなスポットとして人気を呼びそうだ。
ツリーは水上花壇の東側に設けた。県産の代表品種・黄小町を、葉が茂る樹木のように円すい状に重ね、明るい黄色と葉や茎の緑色が鮮やかなコントラストを描いている。イメージの基となったチューリップタワーもここから望める。
近くにSNS(会員制交流サイト)への投稿を呼び掛ける日本語や英語、中国語の看板を設置した。市は観光客自ら情報発信してもらい、集客増を期待する。
この日は、家族連れや外国人観光客らがツリーを見上げ、楽しそうに記念写真を撮っていた。
フェア会場には今年も、立山黒部アルペンルートの雪の大谷をイメージした「花の大谷」がお目見えした。長さ30メートルの回廊は、足元から4メートルの高さまで3万本が彩り、花々が迫り来るようで圧巻だ。石川県かほく市から訪れた山口龍太郎さん(55)、由美さん(52)の夫婦は「迫力があってきれい」と話した。
初日はこのほか、県警音楽隊のコンサートや、砺波ロータリークラブによるポリオ撲滅のパネル展・募金など多彩な催しがあった。