浄土真宗中興の祖、蓮如上人の肖像画「御影」を京都市の東本願寺から歩いて運ぶ「蓮如上人御影道中」の一行が4月23日夜、福井県あわら市吉崎地区に到着した。上人の遺徳をしのぶ「蓮如忌」が始まり、吉崎東別院で5月2日朝まで連日、法要が営まれる。吉崎西別院は27日~5月1日まで。
御影道中は、室町時代に上人が布教のため京都から吉崎に向かった約240キロの道のりを門信徒が歩いてたどる。江戸時代に始まり346回目。
17日に京都市の東本願寺を出発した一行が午後7時半ごろ到着すると、吉崎入りを知らせる太鼓が地区内に鳴り響いた。御影を台車から「御輿(おこし)」に載せ替え、地元の男衆12人が担いで、ちょうちんで照らされた東別院本堂への階段を駆け上がった。御影の巻物を広げる「お腰延ばしの儀」の後、法要が営まれた。
この日は同市細呂木地区の住民団体「細呂木地区創成会」のウオーキングイベントも開かれ、33人の参加者が東別院までの約4キロを一行とともに歩いてたどった。
「御影」は5月2日の朝、東本願寺へ向けて出発する。