旧大和田銀行のステンドグラス設計図などが並ぶ企画展=4月24日、福井県敦賀市立博物館

旧大和田銀行のステンドグラス設計図などが並ぶ企画展=4月24日、福井県敦賀市立博物館

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先駆者の設計図公開 敦賀・銀行のステンドグラス

福井新聞(2019年4月25日)

 明治から昭和にかけて活躍した国内のステンドグラス製作の先駆者の一人、木内真太郎に関する企画展「近代日本のステンドグラス-木内真太郎資料を中心に」が福井県敦賀市立博物館で開かれている。現在は同博物館として使われている「旧大和田銀行本店」のために、木内がデザインした設計図が県内で初めて公開されている。5月26日まで。

 1880年に大阪で生まれた木内は、ドイツから日本に初めてステンドグラスをもたらした宇野澤辰雄に師事。東京で製作を続けた後、1920年から大阪を拠点に活動し、数々の作品を残した。

 旧岐阜県庁舎などの公共建造物をはじめ、銀行やホテルなど判明しているだけで、全国100カ所以上のステンドグラスをデザイン。神戸市にある洋館、ジェームス邸などに作品が残っている。

 近年、木内が残した数千点の資料を基に研究が進み、2017年の日本インテリア学会で、旧大和田銀行のステンドグラス設計図の存在が明らかとなった。

 企画展で公開されている設計図は、ピンク色の花と白いハトがあしらわれた長方形で、縦171ミリ、横247ミリ。右端に「大和田銀行敦賀本店風除スクリンステンド図案」「1/5」などと書かれている。

 同館によると、1927年に建てられた本店の正面玄関にある窓枠に、ステンドグラスがはめられていた可能性があるという。設計図から窓枠とほぼ同じ大きさと推測されるほか、現在の玄関の窓枠は他の窓枠と比較すると、木材の質や工法などに違いがあり、後に入れ替えられたとみている。

 坂東佳子学芸員は「設計図の存在は、あまり知られておらず、多くの人に見てもらうことで、新たな発見につながれば」と話している。

 ほかにもステンドグラスのデザイン画やパネルなど計28点の作品が並ぶ。西洋的な花や幾何学模様に加え、朱雀や玄武といった四神獣、和船、野菜など日本的なモチーフを用いた作品も多い。

 29日午後1時半から、ステンドグラス作家で研究家の金田美世さん(愛知県)による展示解説や「大和田銀行ステンドグラスの謎」と題した対談会を予定している。

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