児童の歌声で復活した四方子供曳山祭りの曳歌のCD

児童の歌声で復活した四方子供曳山祭りの曳歌のCD

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曳歌50年ぶり復活、CDに 四方子供曳山祭り

北日本新聞(2019年4月28日)

■地元児童の歌声収録

 29日に富山市四方地区で開かれる「四方子供曳山(ひきやま)祭り」で、山車(やま)を引く際に歌われた伝統の曳歌(ひきうた)が約50年ぶりに復活する。祭りの実行委員会は、当時を知る人らにメロディーを聞き、地元児童の歌声を収録したCDを作成。「町の伝統が形になって次世代に引き継ぐことができる」と継承への思いを新たにしている。

 祭りは四方神社の春季例大祭で、毎年4月に12基の山車とみこしが練り歩く。

 曳歌は「オッペケタイサン」と呼ばれ、1960年代ごろまで口伝えで歌い継がれていた。伝承者が減少したことに加え、楽譜や録音が残っていなかったため廃れた。近年は近隣の曳山祭りの囃子(はやし)を基に、各町内が独自の囃子を演奏していた。

 元号が変わる節目に、曳歌を取り戻そうと、実行委員が復活を計画。地元の郷土史家、故布目久三さんの著書「四方郷土史話」に書かれていた祭りの歌詞や、60代以上の住民から聞いた当時の旋律を参考にまとめた。

 地元の四方小学校の児童が収録に協力した。4~6年生の有志約20人と地元住民が、三味線や笛の演奏に合わせ「オッペケタイサンノーヤノヤノヤ」と歌った。

 各町内にCDが配られ、当日は流しながら山車を引く。歌を担当した小林桃音さん(6年)は「自分の歌が残っていくのは恥ずかしいようでうれしい」と話した。

 実行委員会の内田秀二さん(64)と田邊裕三さん(57)は「祭りを通して子どもたちに郷土への愛着が生まれる。祭り文化を大切にしていって欲しい」と期待していた。

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