黒部峡谷鉄道(黒部市黒部峡谷口)は29日、宇奈月-欅平(けやきだいら)間20・1キロの全線が開通した。4月の全線開通は2007年以来12年ぶり。観光客はトロッコ電車に揺られながら、渓谷美に見入った。
天候に恵まれ心地よい風が吹く中、終点の欅平で降りた観光客は、奥鐘橋や河原展望台からの景色に見入った。
京都府亀岡市から訪れた会社員、井内俊彦さん(47)は「水がきれいで驚いた」と新緑と清流の眺めを楽しんだ。
今季は4月20日に宇奈月-笹平間(7・0キロ)で営業運転をスタート。黒部峡谷鉄道によると、暖冬の影響で設備被害が少なく、4月中の全線開通につながった。運行は11月30日までで、期間中は71万人の利用を見込んでいる。