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岡谷で製糸業の歩み伝えるフェア 工女迎えた畳の教会公開

信濃毎日新聞(2019年4月30日)

 岡谷市で29日、市内にある製糸の関連施設が歴史や魅力を発信する「シルクフェアinおかや」が開かれた。製糸や繭、蚕に関する体験コーナーやシルククラフト展など多彩な催しがあり、大勢が楽しんだ。各施設を巡る無料循環バスも運行された。

 市立岡谷蚕糸博物館は、復元した「フランス式繰糸機」で糸を取る様子を実演したり、黒白のしま模様の蚕を展示したりした。桑の苗木を無料配布したほか、蚕の遺伝子組み換え技術の一端に触れてもらおうと、ブロッコリーのDNA抽出実験の講座も開いた。

 循環バスは「製糸王」と呼ばれた初代片倉兼太郎(1849~1917年)の生家などを巡った。昨年、国の登録有形文化財になった岡谷聖バルナバ教会もフェアに初めて参加。製糸工場で働く工女が実家に帰った気分になれるよう、畳敷きにした教会内部を公開した=写真。

 日常的に和服を着ているという都内の会社員北川和寿さん(47)は「絹の生産地の歴史を見たいと思って来た」と話していた。

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