令和への改元を記念し、江戸時代に退位した光格(こうかく)天皇の即位礼(そくいのれい)の様子を描いた絵画が、福井市の県立歴史博物館で特別公開されている。5月26日まで。
光格天皇の在位は1779年~1817年で、息子の仁孝天皇に譲位した後は上皇となった。今回の天皇陛下の退位は202年ぶりとなる。
絵画は「今上(きんじょう)皇帝御即位之図」で縦137センチ、横207センチ。朝廷の正式な衣裳(いしょう)を着た参列者が所定の位置についた様子が描かれ、それぞれの役職、姓名も墨書で記載されている。県指定文化財の橘家文書の一つで、光格天皇即位時に摂政だった九条家から伝わったという。数枚の紙を継ぎ合わせてあり、折り畳んで収納されていた。
今年10月には中心儀式「即位礼正殿の儀」が行われる。伝統的に引き継がれた部分、改められた部分などを比較する資料としても興味深いものとなっている。