屋根なしの開放感を楽しみながら新潟市内を巡る観光バスの運行が始まった。みなとトンネル、旧新潟税関庁舎前など港町を回るコースを中心に7コースがあり、2階建てバス相当の高い目線で景色を楽しめる。関係者は「市内の魅力を広くアピールできれば」と誘客に期待を寄せている。
新潟開港150周年記念事業実行委員会が助成し、旅行企画などを手掛けるケー・オー・ケー・ケー(新発田市)が運営する。同実行委事務局の新潟市2019年開港150周年推進課は「市民にも港町の歴史を知ってもらう契機にしたい」と力を込める。
「宙(そら)バス」と名付けられた青い車体には空を飛ぶ鳥をイメージしたイラストが描かれている。49の客席を一般的な観光バスより高い位置に設け、防水加工を施した。簡易的な開閉式屋根が付いているが大雨の場合を除き、開けたままで走行する。
バスは土日祝日の運行予定。萬代橋など市内中心部の観光地を通る「みなとまち新潟周遊コース」のほか、北方文化博物館(同市江南区)や福島潟(同市北区)を訪ねる「『潟』の自然と歴史ふれあいコース」などがある。11日以降に夕日や夜景、食事を楽しむ夜コースが加わり7コースとなる。
運行に先立ち、4月中旬にマスコミ向け試乗会があった。眼前に迫る建物や木々の迫力、トンネルを通る際の疾走感は普段では味わえない体験だ。
ケー・オー・ケー・ケーの企画担当、喜嶋ひかりさん(24)は「子どもたちにも利用してもらい、風の心地よさ、市内の魅力を感じ取ってほしい」と話した。
通年で運行予定。小雨でも実施する。料金は大人2千円~6800円、子ども(4歳~小学生)千円~4800円。
同社が運営するハミングツアーのホームページ(http://www.humming-tour.jp)で申し込む。問い合わせは同ツアー、0570-037154。