加治学芸員(左から3人目)と共にブロンズ像の寸法を確認する大門中学校の生徒ら=射水市大門総合会館

加治学芸員(左から3人目)と共にブロンズ像の寸法を確認する大門中学校の生徒ら=射水市大門総合会館

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正力像は長谷川義起作だった 新湊博物館の調査で判明

北日本新聞(2019年5月11日)

 射水市大門総合会館に展示されている元衆院議員、正力松太郎(1885~1969年)のブロンズ像が、同市出身の彫刻家、長谷川義起(よしおき)(1891~1974年)の作品だったことが、市新湊博物館の調査で分かった。正力が入閣を記念し制作を依頼したとみられる。「14歳の挑戦」で同博物館を訪れている市大門中学校の生徒が10日、ブロンズ像を調べ刻まれた銘や寸法を確認した。

 義起は現在の射水市大島地区生まれで、東京美術学校(現東京芸大)を卒業後に国内外で活躍。力士をモチーフとした作品で高く評価され「日本一の相撲彫刻家」と称され、同学校教授や日展の審査員、評議員、参事を歴任した。

 正力は、戦前に貴族院議員、戦後に衆院議員を務め、初代の科学技術庁長官や北海道開発庁長官に就いた。日本プロ野球の誕生にも力を尽くし、読売新聞社社主も務めた。

 ブロンズ像は高さ33センチ、幅22センチ、奥行き19センチの胸像。背面下部に「義起作」と銘がある。2001年1月の大門総合会館開館に先立ち、正力の関係会社から寄付を受けたという。これまで作者について詳しい調査が行われてこなかったが、博物館が調べて詳細が分かった。

 「14歳の挑戦」に参加した生徒は、博物館の加治徹学芸員に美術品を扱う際の注意点を教わりながら、寸法や銘を確認するなど資料調査の基本を学んだ。

 市内では、12日に相撲の全日本個人体重別選手権が開かれ、6月11~13日には県出身の朝乃山が所属する高砂部屋が合宿を行う。この時期にブロンズ像が相撲彫刻家の第一人者の作と判明したことについて、博物館は「義起の顕彰なども視野に入れさらに調査を進めたい」としている。

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