江戸時代の松本城下町を一緒に再現しませんか―。松本市立博物館は、2023年に開館予定の新博物館で展示する「松本城下町ジオラマ」の制作プロジェクトで、市民に城下町の様子が分かる資料提供を呼び掛けている。募集するのは、写真や絵図、建物の建築図面など、武家屋敷や町屋の復元の手掛かりとなる資料。ジオラマは新博物館の目玉の一つとなる予定だ。
1728(享保13)年の城下絵図を基に、薄川近辺から信州大松本キャンパスの南側付近まで南北2キロ以上の広さの城下町を詳細に再現する。同館基幹博物館建設担当主任の千賀康孝さん(35)は「ジオラマの周りを歩いたりしながら、城下町を体感してもらえる」とする。
現在の博物館にもジオラマがあるが、明治期に開智学校の教員が制作したもので、武家の屋敷があった三の丸までを再現。新たなジオラマでは、武家の外側にあった庶民の家も作る。千賀さんは「藩主や武士などの支配層だけでなく、町人の暮らしぶりも再現したい」としている。
1年半をめどに資料を募集し、その後制作する予定。問い合わせは同館(電話0263・32・0133)へ。