南木曽町田立で17日、茶畑での茶摘みや魚のつかみ取りなどを体験してもらうツアーがあった。木曽地域の特徴を生かした誘客に向け、旅行商品の開発を試みる木曽観光連盟(木曽町)が初めて企画。町外の6人が参加し、青空の下、魅力を満喫した。
木曽農協(本所・木曽町)などによると、南木曽町は温暖なため、県内では下伊那地方と共に茶の産地として知られる。古くから茶の栽培が行われ、昭和40年代前後には養蚕用の桑を茶に植え替える動きが進んだ。現在は200軒余りが出荷しているという。
参加者たちはこの日、JR田立駅そばにある木曽農協の製茶工場を見学。担当者から「葉を蒸す加減で味が変わる」「今は機械でもむが、昔は手でもんだ」などと説明を受けた。茶畑に移動し、栽培農家の小幡忠実さん(76)から摘み方を教わり、作業した。
塩尻市に帰省中にツアーを知って申し込んだという大阪市の西山真弓さん(60)は「実家が農家なのでいろんな作物の栽培に関わったが、お茶は初めて。こつをつかむと摘みやすい」。その後、魚のつかみ取りができる川に移り、イワナを捕まえた。
体験ツアーは18日も行う。募集は既に締め切っている。観光連盟は、参加者へのアンケートなどを基に、旅行商品化を進めたいとしている。