神輿を乱舞させる美川校下青年団と住民有志

神輿を乱舞させる美川校下青年団と住民有志

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神輿、世代超え一丸 白山・美川、おかえり祭り開幕

北國新聞(2019年5月19日)

 白山市美川地区で藩政期から続く県無形民俗文化財「おかえり祭り」は18日、2日間の日程で開幕した。祭りを主導する美川校下青年団の存続に向け、今回新たな神輿(みこし)の担ぎ手として初老を中心とした39~42歳の30人が協力し、令和の時代に伝統を継ぐ心意気を示した。
 団員やOBらを含め総勢約90人が世代を超えて参加し、交代で神輿を担いだ。夏を思わせるような日差しが照り付ける中、団員らは額に汗をにじませながら神輿を力強く乱舞させ、迫力のラッパ演奏や旗振りも神輿を鼓舞した。気迫に満ちた舞に観客からは大きな歓声と拍手が沸き起こった。
 20年前に旗手長を務めた多田裕介さん(42)=美川南町=は今回助っ人として参加し、「青年団の頃に戻ったようで懐かしく、祭りに携われてうれしい。少ない人数でも頑張ってくれている現役を少しでも支えたい」と話した。
 100代目団長の幸塚慶吾さん(25)は「多くの人の協力のおかげで、例年より神輿に活気が感じられた。今後も世代を超えて一緒に盛り上げ、伝統の祭りが引き継がれていってほしい」と期待を込めた。
 おかえり祭りは藤塚神社の春季例大祭で、北前船の寄港地として栄えた美川の歴史を今に伝える。
 「神幸祭(しんこうさい)」と呼ばれる初日は、午前6時半に神輿が美川南町の藤塚神社を出発し、金箔(きんぱく)や漆、蒔絵(まきえ)を施したきらびやかな台車13台とともに町内を練り歩き、美川浜町の御旅所(おたびしょ)を目指した。住民有志でつくる「おかえり獅子」も勇壮な演舞で続き、祭りに花を添えた。
 19日の「還幸祭(かんこうさい)」では、御旅所から今年のおかえり筋である美川中町を通って藤塚神社に戻る。

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